節分会で豆まき体験談|成田山新勝寺

節分のニュースで必ずと言って良いほど報道される「成田山新勝寺」の節分会。
成田山では節分(せつぶん)と呼ばず、節分会(せちぶんえ)と呼んでいますが、関取の皆さま、大河ドラマの俳優の方々などを招待して盛大な豆まきを行っていることで有名です。

この節分会ですが、ご縁がありまして、平安堂の当主は、毎年「年男」として行き、儀式に参加をしております。
つまり、ご参列の皆さまに「豆をまく」側をしているということです。

何十年続けているのか定かではありませんが、おそらく40年くらいは続けているのではないかと。

日本でも最大規模を誇る「成田山新勝寺」の豆まき。
少し珍しい体験だと思いますので、今回は、そんな体験談をお話したいと思います。
漆器や平安堂とは何ら関係ありませんが、小話感覚でお読みください。

3回の豆まきが行われ、それぞれに年男(年女)がいますし、それぞれに関取や俳優さんがいらっしゃいます。
成田山の節分会は格式が高いようで、必ず横綱が含まれています。
白鵬関の一人横綱の時代が長かったですが、その間、横綱の豆まきは成田山のみだったということですね。


(今年の白鵬関。毎年来られています)

また、歌舞伎役者の市川海老蔵さんも、このところ、毎年お見かけします。
屋号である「成田屋」は、成田山にちなんだものです。
初代・市川團十郎が成田山新勝寺の復興に相当な貢献があったことからのご縁のようです。
こちらのサイトに詳しい経緯が書かれています

私の参加した第2回の会には、関取からは、白鵬関、高安関、遠藤関、御嶽海関、隠岐の海関が参加。
大河ドラマの役者さんからは、長谷川博己さん、木村文乃さん、堺正章さん、本木雅弘さん。
この他に、歌手の島津亜矢さん、新浜レオンさんが参加され、本年も大変豪華な方々の参列となりました。


(堺正章さん、木村文乃さん、本木雅弘さんが控えの間から出てきたところを撮影)

まず、成田山に着きましたら裃(かみしも)に着替えます。
自前の衣装ではなく、成田山が用意した裃を全員が着用することになります。
お手伝いの方が沢山いらっしゃいまして、我々の着替えをサポートしてくれます。


(お手伝いを頂けるので、簡単に裃を着ることが出来ます)

その後、まずは食事となります。
「祝い膳」という位置づけですね。
日本酒で乾杯し、しばし歓談となります。

名物と言いますか、定番の料理に、成田山では「力もち」「勝ちモチ」と呼んでいますが、成田山の方々がついた餅を使った雑煮が振る舞われます。
お餅が2個入っていまして、結構なボリュームがあるのですが、縁起物でもありますし、スタッフの方が、私を見ると必ず「おかわりしますか?」と聞いてくださるので(私は体重100キロの巨体でして。。)、必ず2杯を平らげ、沢山の福と共に体重増加を果たして帰っています。


食事が終わりましたら、本殿へ移動。
この際、雪駄が用意されているのですが、私は指一本も入りません。。
この移動が痛くて痛くてでして、まあ苦行と思って耐えています。


(かなり痛いのですが、文句を言う筋合いのことでもないですから我慢しています)

本殿ではお経と唱えます。
信じられないくらい大きな太鼓や伽藍などがあり、とても神々しい本殿で、いつも心が洗われます。
撮影をして良いのか分かりませんでしたので、本殿内部の撮影はしておりません。

お経が終わりますと、本殿内での「豆まき」が行われます。
儀式的には、この本殿の中で行われる「豆まき」こそが大事なのかもしれません。

成田山の豆まきで最も特徴的な部分は
「鬼は外、福は内」
ではなく、
「福は内、福は内」
と、福は内のみを口にすることです。

「不動明王の力で、鬼すらも福に変えてしまう」
という云われとのことです。

本殿が終わりましたら、境内に移動。
ここで大勢の皆さまに「福」をお配りする、大々的な「豆まき」が行われます。
関取や俳優の方々は、中央特設ステージに。
我々一般の年男は、左右に分かれます。

一般年男も、10名程度、どのような法則か定かでありませんが、中央ステージに選ばれます。
私も中央ステージで豆をまいたことあります。
相武紗季さんの横だったのでテレビのニュースに映っていたみたいです。

本殿でまく豆は、豆そのままのものです。
こちらでまく豆は、十数粒の豆と千葉県の名産「落花生」を小さな袋に詰めたものをまきます。
食べることを前提に、衛生的になっています。

こちらでも
「福は内、福は内」の号令にそって豆をまきます。
「鬼は外」は言いません。

かなり大勢の方がいらしていますので、遠くの方まで「福」を届けたいのですが、いかんせん、豆が軽いのでなかなか最後尾まで届かないんです。。
具体的な分量は分かりませんが、結構な分量の豆をまきます。

最後は、いらっしゃっている方々と我々年男年女全員で「手締め」をし終了。
これだけ大勢でやる「手締め」は、なかなか気持ちが良いものです。

どのような縁で始まったか定かではありませんが、長く続いている山田家の恒例行事となった「成田山の豆まき」
文化の継承をしていくことも平安堂の使命の一つですので、大切に続けていきたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

漆器 山田平安堂とHeiando Barの代表取締役。 昔はお酒が飲めなかったのに、今ではお酒マニア。 漆器とお酒の魅力を伝えます!